2010年07月19日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマト total 4016 count

実はヤマト復活編は日本沈没なのだ

Written By: トーノZERO連絡先

  • 「何もせんほうがええ」という結論が出ているのに日本人を脱出させてしまう日本沈没
  • 何もするな、と言われてもアマールに介入してしまう復活編

 そうか、こう対比すると似ているのか!

 ちなみに、こちらのメモにはこう書かれています。

 「日本沈没もわだつみを主役メカとして南海海洋冒険の系譜であるとすれば、ヤマトと同じ系統に属する」

 実はヤマトは本質的に西遊記であり、南海冒険とは異質ではないかという気がしていますが、復活編はもしかしたら南海冒険系と言って良いのかも。そうすると、ある意味で同じ系譜の上にあります。

 また、考えてみればアマール内戦の描写も日本沈没第2部の描写に相通じるものがあるのかもしれません。

 これで、復活編が幻の地球崩壊エンディングならまさしく日本沈没。(実際にはもう1つの方が選ばれてしまったけど)

 崩壊ではなく、ブラックホールの海に沈没して飲み込まれると思えば、まさに地球沈没。

オマケ §

「というわけで、日本沈没だ。わだつみだ。ケルマデックだ」

「待て待て」

「ける・待てっく?」

「ちがーう」

「日本沈没も好きだねえ」

「ある意味で原点だからな。まず最初に小説を読んで、映画を見て、テレビを見て、第2部の小説も読んだ」

「小説が最初なの?」

「そうだ。実は、最初に読んだ大人向けの小説がこれかもしれない。凄く子どもで分からないことも多かったけどね。カッパノベルズの2分冊の奴だったと思う」

「そうか。そうやって小説を読んで、映画を見て、次はテレビだって盛り上がってるときにヤマトが始まったわけだね」

「うん、だからヤマトに至る道を地ならししてくれたのが日本沈没だとも言える。おいらの場合だけどね」

「そういうことになるのか」

「人類滅亡へのカウントダウンは、日本沈没までのカウントダウンみたいなものだしね」

「なるほど」

「あ、そうか。すると、ワダチがけっこう好きだった理由もそれだ」

「というと?」

「一種の日本沈没だからだよ。日本人がみんな日本列島から脱出するという意味では同じだ」

「そうか」

「だから、日本が沈没する印象的な映像ってのは無いんだよ。それはスケールが大きすぎて、凄い映像にならない。説得力があるのは、日本人が日本を離れていく映像なんだよ」

「そうか。それは地球を離れていく地球人という復活編の映像と同じなんだね」

「逆に言えば、さよならジュピターに足りなかったのはそこかもしれない。あれはブラックホールに木星をぶつけて地球を守ってしまうので、説得力のある映像が足りない。スケールが大きすぎて良く分からない映像がクライマックスになってしまう」

「逆に分かりやすいから無重力セックスとかイルカのおっさんとか、そういうのばかり印象に残るわけだね」

「うん。もう1つ言えば、ヤマトだって、実は一歩間違えば分かりにくい話になっていたんだ。放射能は目に見えないからね。でもさ、赤い地球が青になるという演出で救われている」

「そうか。干上がった海と放射能の有無は直接関係ないわけだね」

「そうだ。放射能を除去するといきなり海が戻ってくるとは思えないが、ともかくビジュアルなわかりやすさは達成され、客は納得することができた」

宇宙戦艦ヤマト

同人小説(PDF形式、無料ダウンロード可能) §

小説推理サイボーグシリーズ (PDF形式、無料ダウンロード可能) §